5月に行われたNY展示の報告です。
現地には行っていないのだけれど
不思議なもので、
この2ヶ月も色々なことを受け取りました。
言葉にまとめること、
ここに向き合うことに時間がかかってしまいました。
現地からの報告は、
会期中はレセプションパーティーが行われ、
50~60名以上の方にお越しいただき、
盛況に開催されたこと。
NYにお住まいでアート関係のお仕事をされている方やアーティストの方、
日本の古いアートと現代のアートとのつながりに関心をお持ちの方、
通りがかりに作品が目に入り入ってきてくださった方など、
多様な方々へ皆様の作品をお楽しみいただいたということ。
会期中は天候がすぐれない日もありましたが、
最後の土曜日・日曜日にはそれぞれ20~30名ほどの方にご来場いただき、
来ていただいた方にはじっくりと皆様の作品を堪能していただき、
ジャパンアートの面白さや可能性をお届けできたということ。
また、個別の報告では
・先程、最初のお客様がいらっしゃいまして、
しっかりとさちさんのアートに触れていただきました。
触っていいですよとお伝えすると驚かれていましたが、そ~っと触っておられました。
・触ってみて、と言ったらほんとに?と言って楽しそうに触っていた。
・制作過程が気になる。
・Hanjiは先週ワークショップで学んだところなので知っている。
(私が韓国の紙で~と説明したらHanji?と聞かれ驚きました)
この作品はすごい。
・他にも熱心にプロフィールの説明を読んでいる方が男女年齢問わず多数いらっしゃいました。
そんな報告をいただきました。
以前の投稿で書いたけれど
「展示する=自分自身もその場に行くこと」
それは私にとっては
当然かつ、絶対、のように思っていました。
どちらが正しい、はないのだけれど
今回、初めて「その場にいない」体験をしました。
自分以外の「絵という作品(物体)」を作ること、
それって
「私という存在がここにいなくても
いや、いないからこそ
届くエネルギーがある」
一つのミラクルツールなんじゃないか?ということです。
人と人、
直接繋がるのが
エネルギーはやっぱり一番ぐるぐるに廻るように思う
ただ絵とか物って人のエネルギーの
巣窟のようにぐるぐるに宿ってる
作品や物は
それを使い
その人の内なる宇宙を
自身の内側と
より静かに繋がってゆくツールなんじゃないかと思う
それが
「自分という存在がいなくても、
エネルギーがぐるぐるに廻っていたんだ」
ということが感じられた
(会期中はもちろんのこと)この2ヶ月でした。
誰かが作ったもの(作品でも音でも料理でもなんでも)は
人のエネルギーが宿ってる、
って何かを感じるけれど
なんだかそれを
本当に「体感として感じることができた」
ように思いました。
自分と作品は別個の存在
だけれど
そんな分断されたものではなくて
どこかで繋がっている存在なんだ、
と思った。
私は今回のニューヨーク展示でそんなことを感じた。
多分本当は
もっと色々たくさん感じたり、
頭も使ったし、
起きた気がするけど、
あまりにもあり過ぎて、
今表現したいことはこれだったみたい。
それをシェアすることにする。
現地スタッフの方、
ここに心を寄せてくれた方、
本当にありがとう。
BREAKTHROUGH – New and Rising Japanese Artists –
NY 日本人アーティスト選抜グループ展 2024
会場 : One Art Space (ワン・アート・スペース)
23 Warren Street(btw. Church and Bdwy)Street level Gallery 1 New York, NY 10007
開催日程 :
第1 会期 2024 年5 月8 日(水)~12 日(日)
第2 会期 2024 年5 月15 日(水)~19 日(日)
※第1会期にて展示
開廊時間 : 12:00~18:00
レセプションパーティー:5 月 9 日(木)、11 日(土)18:00~20:00
今回の展示は
「混沌」と「統合」をテーマに制作しました。
触れる絵画 ー混沌ー
Touching art ーChaosー
韓紙/木粉粘土/こんにゃく糊/針葉樹合板/杉
H90×W72×D3.5cm / F30号
2023 / 11
触れる絵画 ー統合ー
Touching art ーIntegrationー
韓紙/木粉粘土/こんにゃく糊/針葉樹合板/杉
H90×W72×D3.5cm / F30号
2023 / 11
●作品コンセプト
私は人間の全ての感情に美しさを感じる。混沌と統合。
異なるように見えるが、どちらにも動と静がある。
混沌の中にも安らぎが、統合の中にも激しさが存在する。
繰り返すこの世界の「自然の循環」と「人の感情」に共通を感じ、表現した。
韓国の紙・韓紙(hanji)の中でも、力強くも荒く美しい真っ黒な紙を使用し、「色を引く」技法を用いている。
この「引く」という美しさは、人の思い込みや信念を剥ぎ取り、
本来の姿を剥き出しにし、丸裸に生きようとする、
ソレのように感じる。
私はこれらを内包し、表現することができる真っ黒な韓紙の世界にどうしようもなく魅了されている。
●プロフィール
彼女は、幼い頃から「朽ち」に魅力を感じ、真っ黒な韓紙に出会った瞬間「一生触る」と確信し、作り続けている。
朽ちは、全ての生命の死の直前の力強さを顕し、触れる絵画は、実際に触れ「今に触れることができる絵画」だ。
それは混沌とした現代に生きる私たちへ向け、
驚きと嬉びの「今、この瞬間」を思い出させる。
そして、彼女は、今に生き、ひとりひとりが表現者として生き、個と個が繋がり合う世界を願い活動を続けている。